2017年07月07日

ジェイド:三種の神器・前編

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六月末からのストーリーイベント、『俺たちのレンジャーサイン!』、始まる前は夏だし、そろそろギャグ路線に来るのかと思っていましたが。
ウェルダーさん自身が登場当時からギャグキャラっぽかったですし。
でも、いやいや、いい話でした。

ウェルダーさんの活躍が何より勇ましく、いじらしく、勝手にフォレストレンジャーを名乗っているだけかと思っていましたが、実は村の人々から頼りにされていたという。
頼りにします、あの実力があれば。

今回、メインシナリオでのウェルダーさん登場時から張られていた伏線、星晶獣ジェイドの話が三年目にしてようやく解かれました。
正直、運営側もひょっとして忘れているのでは?と思ったり思わなかったり。

そのジェイド、かわいらしい姿で、でもどっかで見たことあるけど、言及してはいけない気もする。
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ですから、姿ではなく、名前からちょっと探っていきます。
ジェイド、英語ですとJade、翡翠という意味です。

ただ、少し調べると、翡翠と言うのはもともとは鳥のカワセミの意というのがわかりました。
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その美しい青色や暗緑色の羽に似た色彩を持つ鉱石に相応しいとして、その名が付けられたのだそう。
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ジェイド君の瞳の色が翡翠色だから、そう名付けたのかな。

ところでこの翡翠ですが、約一年前、鉱石業界を騒然とさせました。(多分)
というのも、なんと、日本の国石に選ばれたからです。
……全然凄さが分かりませんが、そうらしいです。

2016年9月24日、日本鉱物科学会の総会にて、水晶との決選投票の末、翡翠の方が票をより多く集め、日本の石=国石と決定したそうな。
縄文時代から勾玉として祭祀の際や宝飾品として使われた歴史のある鉱石です。
選ばれるだけの理由はあります。




と、日本国の石となれば、思い至るのが、三種の神器。
確か、剣と玉と鏡の三種のはず。
国石というのだから、この玉、正式名称・八尺瓊勾玉(ヤサカニノマガタマ)は翡翠でできているのでは?と想像されます。

が、そういった予想はあっさり覆りました。
八尺瓊勾玉の中にある「瓊」の文字、これは赤い玉を意味するとのこと。
翡翠はどこから見ても赤くありません。

ですから、三種の神器のうちの八尺瓊勾玉は、古代勾玉に多く使われた翡翠ではなく、瑪瑙(メノウ)ではないかという説が有力なよう。
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ただ、八尺瓊勾玉、それから他二種の神器、八咫鏡(ヤタノカガミ)、草薙剣(クサナギノツルギ)の実物は天皇陛下ですら実見を許されないものなので、本当に勾玉が瑪瑙製なのかは不明とのこと。

ちなみに、鉱石の貴重さとしては瑪瑙より翡翠の方が格上のようです。
というのも、宝石の取引上の分類では、四大宝石と呼ばれる、ダイヤモンド、ルビー、サファイア、エメラルドを始めとした希少なものを貴石といい、そこに翡翠は入っていますが、瑪瑙は違います。
瑪瑙は、半貴石と言って、幾分貴重さが下がるようです。

もっとも、瑪瑙という種がありふれているためというせいもあり、中には「本当に」綺麗な瑪瑙もあることだってあります。
それを使った勾玉が三種の神器に選らばれた可能性だってあるのです。

珍しいから即採用という即物さがないぶん、より神聖さが高まる気もします。

気になるのは、記事名に「三種の神器」と入れてしまったこと。
詳しく調べるまでは、三種の神器のうちの八尺瓊勾玉は翡翠製という説がよく目に付いたから、勢いで書いてしまいました。
調べるにつれて、瑪瑙製説の方が有力なのでは、と判明してきました。
ただ、実は「三種の神器・後編」として書きたい記事もあり、今更消すのももったいないと思い、そのままにします。
お手柔らかに、お願い致します。




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2017年06月27日

インドラリム

インドの神話、聖典や叙事詩の中で最重要な文献として、「リグ・ヴェーダ」、「マハーバーラタ」、「ラーマーヤナ」の三つが挙げられます。
正確に言えば、リグ・ヴェーダが全十巻の神々への讃歌集、マハーバーラタ、ラーマヤーナが叙事詩となります。

今回取り上げたインドラリムの中にある語、インドラはリグ・ヴェーダの実に四分の一を割いて讃えられる神だという。神々の中の王として君臨しています。
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雷神であるインドラは、ギリシャ神話のゼウス、
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北欧神話のトールに相当します。
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インドラは後に仏教に取り入れられ、「帝釈天」の名を持つようになります。
神々の中の王だけあって、「帝」の文字が使われているのです。

インドラ?
知らない……。
そう思う方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、絶対にその名前は聞いたことがあるはずです。
特にグランブルーファンタジーをプレイしている方は。

グランブルーファンタジーの舞台、何かに似ていると思われます。
空中に浮かんだ島々。
ゆったりと雲と共に揺蕩う大地。

そう、天空の城ラピュタ、です。映画内で「インドラ」という言葉が使われているのです。
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その映画内でどこにインドラが出て来るかというと、ラスト間際、ラピュタの本性である「恐るべき科学力で天空にあり、全地上を支配した、恐怖の帝国」(ムスカ談)の力を示すシーンで、やはりムスカ大佐が「ラピュタの雷」を放った後で言うのです。

「旧約聖書にある、ソドムとゴモラを滅ぼした、天の火だよ。ラーマ・ヤーナでは、インドラの矢とも伝えているがね」と。

リグ・ヴェーダで讃えられているインドラは、ラーマ・ヤーナ(あるいはラーマ・ヤナ)では天空の神という設定です。
主人公のラーマが鬼神クンバカルナを倒す時の武器の名前が「インドラの矢」だったそうな。




以上の理由から、インドラの名前を冠するグランブルーファンタジーの武器「インドラリム」は弓矢になったのかと。
こちらは、対ガルーダ戦のドロップか、武勲の輝きでの交換品です。

ここで疑問が浮かんできます。
インドラ、リム?

リムって何だろう?と。

ちなみに英語版だとこうなります。
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Indra's Edge。
インドラのエッジ=刃という意味かと。

リムじゃないのです。
リムは英語でrimかな。
意味は、「へり」、「縁(ふち)」。
そして、edgeには第二義として、同じ「へり」、「縁」という意味があります。
これかな?
インドラエッジより、インドラリムの方が言いやすい気はします。
が、rimには「刃」の意味は(多分)ないので、ちょっと違ってくるような。

もしかしたら、私が見付けられなかっただけで、神話上でそのまま「インドラリム」という武器や現象があるのかもしれません。
ですから、上の記述はあくまでも仮説になります。

posted by Loucina at 20:00| Comment(0) | グランブルーファンタジー | 更新情報をチェックする

2017年06月16日

ヴァルハラ&ヴァルキュリア

以前、死んだらどうなるかについて「エリュシオン考」として一つの記事をまとめました。

いくつかの楽園について言及し、それぞれの特色を書いたのですが、まだまだ他にもあると末尾に書いて文章を閉じました。
冷却期間を置いて、何かきっかけがあれば他のものについてもちゃんと調べてみようと思っていたところ、早速その機会が来たので、本稿に取り掛かることにしました。

そのきっかけとは今回イベントの『シンデレラファンタジー ~PINYA HAZARD~』にて参戦する新田美波さんの肩書(?)「ノーブルヴァルキュリア」と
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アビリティの一つ「リオース・ヴァルハラ」。
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前回の記事で少し調べた時に、ヴァルハラについても一通り見てはいました。
けれど、エデンやパラダイス、エリュシオン等とは毛色が異なるため同列には記述できないと思い、敢えて触れなかったものです。

エリュシオン考として、主に楽園について考えてみたものですが、このヴァルハラはどこから見ても「楽園」ではなかったからです。
確かに死後、そこへ行くのは共通しているのですが、誰もが辿り着ける場としては設定されていません。
ヴァルハラに導かれるのは戦士に限られます。
言わば戦士の楽園なのです。

戦場で果敢に戦い、命を落とした戦士の元にヴァルキュリアが現れます。グランブルーファンタジーでもランサー系のクラスⅢのジョブとして使われています。
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ドイツ語でWalküre、アイスランド語でValkyrie、アングロサクソンでWoelcyrie等々、表記と読みが幾種かありますが、ヴァルキュリア≒ヴァルキリー≒ワルキューレと考えてもいいようです。
ドイツの作曲家であり、指揮者でもあるリヒャルト・ワーグナーの「ワルキューレの騎行」はおそらく誰もが聴いたことがあるはず。何だか聴くだけで気分が盛り上がる楽曲です。
その曲が使われているオペラの題名は『Die Walküre』(ドイツ語)、日本では「ワルキューレ」と読むのが一般的です。

何故ヴァルキュリアが戦士の死者の元へ行くのか。
それは、北欧神話(エッダ)における主神オーディンの館であるヴァルハラにおいて、戦士として控えさせるためです。
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戦死者の魂は、エインヘリャルと呼ばれ、毎日殺し合いの鍛錬を積むとされています。
エインヘリャル、どこかで見たことがあると思ったら、これも、
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バルキュリアのExアビリティ(LBアビリティだったかな)に名前が使われていました。ちょっと読みが違いますが。
殺し合いの訓練なんてしたら、せっかく集めた魂が減るばかりと思いますが、そうはなりません。
夕方になると、死んだ者は蘇り、傷ついた者も回復するとされています。
そうして、どんどんと強くなっていくのですから、アビリティ名と意味とのマッチングが絶妙です。

オーディンはこうして戦士たちを集め、鍛え、来るべきラグナロクに備えます。
ラグナロクとは、「神々の黄昏」と訳されることが多く、意味は神々と巨人族との最終戦争とも、それによる大破壊とも、世界の終末の日ともされています。

このラグナロク、いきなり勃発したのではなく、北欧神話の運命の三女神ウルズ・ベルザンディ・スクルドの夢によって「神々の滅亡」として予知されています。
それを聞き知ったオーディンが、その予知の実現を阻むために神々や人間の戦士たちを集めたのです。
ちなみにスクルドはヴァルキュリアとしての役目も持ちます。

やがてその予知に沿うように巨人族が神々に襲い掛かります。
三回続いた冬により、北欧神話で人間たちが棲むとされるミドガルズは滅亡に瀕し、神と人との秩序が崩壊したのがその始まりでした。
ヴァルハラのある天井はアースガルズ、死者の国はヘルヘイムとされ、ミドガルズを含む三層の宇宙を包括しているのがユグドラシルである、という設定が北欧神話にあります。
(参考過去記事:ミドガルズオルム 【蛇神の島に響く歌】

ユグドラシルが「世界樹」と訳される理由です。
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可愛いだけじゃないのです。




神々の秩序が崩れると、巨人族の戒めもまた効力を無くします。
そこで解き放たれたのが、フェンリル。
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神々が捕縛するためにドワーフに作らせた「グレイプニル」という紐の効果が失われてしまったためです。
(参考過去記事:アルケミスト

フェンリルの子が太陽を飲み込み、月を粉砕し、邪神ロキが巨人たちやヘルヘイムの死人たちを従えて神々に挑みかかって来ます。
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同時に、ミドガルズを取り囲む世界蛇ヨルムンガンド=ミドガルズオルム(上記過去記事を参照)が地上の支配を目指し攻めてきます。
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(神話上では)ミドガルズオルムの兄がフェンリルなのですから、巨人族側です。

神々とヴァルキュリア、戦死者の魂エインヘリャルを従えたオーディンは、ロキたちを迎えうちます。
戦いの経過としては、オーディンがフェンリルに殺され、直後にオーディンの息子ヴィーザルがフェンリルの顎を引き裂いて仇を討ちます。
トールも、
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ミドガルズオルムを倒しますが、その時に受けた毒によって命を落とします。

巨人族側の大将ロキとは光の神ヘイムダルが対峙しますが、力が互角で両者共に倒れたという。

この戦いにより、三層の宇宙を内包するユグドラシルは燃え上がり、海の中に没してしまいます。

勝利も敗者もなく、というか、世界には破壊の跡があるばかりです。
ある説によると、そのような状況においてもユグドラシルは健在だったという話も散見されます。
ですが、大半はラグナロクによってすべてが破壊されつくされたとしています。

北欧神話においては、この後、オーディンの子ヴィーザルたちによって世界が再生されるという話が続きますが、ここではそこまで触れません。

死後に行く場所としてあるヴァルハラ、他の楽園とは種類が違うということを示したくて、書いてきました。
一般人が死んだ後に行く場所ではないですし、行きたくないです。
死んでまで戦いの訓練を受けたくないですし……。

長くなりました。
いろいろ調べて、まだまだ興味深い挿話があるので全部紹介したいのですが、それこそ際限がなくなりそうなのでそろそろ切り上げます。
んー、でも例えば、ヒトラーの暗殺を企図した「ヴァルキューレ作戦」というのもあります。
ユダヤ人を大量虐殺したことに憤慨したヒトラーの部下が計画したものの、失敗に終わったという話。
映画化もされています。

と、あと一つ、新田さんのアビリティ、リオース・ヴァルハラについてです。
リオースってなんだろ?
英語版にして調べると、
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とのこと。
Ljosはアイスランド語で「光」を意味します。
だから、ヴァルハラの光、となるのかな。

プロデューサーでもない私ですら、実は新田さんを知ってました。
彼女、日商簿記のキャンペーンガールになってませんでしたか?
Yahoo!ニュースか何かで見て、「ここまで進出してきたんだ……(驚」との感想を持ったのを覚えています。
posted by Loucina at 11:50| Comment(0) | グランブルーファンタジー | 更新情報をチェックする